蘇峰記念館

蘇峰が先祖徳富家の教育に寄せた関心と、父淇水の、郷土愛を忍んで町に贈った寄付をもとに昭和4年町立淇水文庫(図書館)として開館。その後昭和58年に、蘇峰・蘆花の業績を伝えるため、いまの「蘇峰記念館」となる。館内では、蘇峰を中心に、淇水・蘆花に関する資料を展示している。

蘇峰記念館(建物外観)

水俣市立蘇峰記念館の前身である淇水文庫(旧水俣市立図書館)は昭和3年10月に起工、工事が七分通りの進歩状況であったが昭和4年5月26日、徳富蘇峰の父一敬の17年忌にその雅号(淇水)を冠して設立された。(実際の開館は昭和5年3月)

基金や多くの蔵書は徳富蘇峰の寄付によるもの(1万円と2400冊の本)開館式当日、蘇峰はあいさつに立ち、「文庫が水俣の精神文化の燈明台となるならば望外の幸である」と、市民による多くの利用を切望した。

それから54年、淇水文庫は図書館の使命のほか徳富兄弟研究の場として文化的役割を果たしてきた。しかし蔵書の数が増え、図書館としての機能が十分に果たせなくなってきたことに加え、国道3号線開通による騒音で読書の雰囲気が妨げられるという事情などから新たに設立された市立図書館へと移転、それに伴い文庫を改装し昭和58年11月15日に「蘇峰記念館」として開館した。

展示は徳富兄弟の蔵書や遺品など約2000点を収蔵、そのうち約700点を公開。なかには蘇峰が27歳で発行した国民新聞や、出世作であり明治のベストセラーとなった「将来之日本」、蘆花の水彩画、勝海舟筆の書『吾不與(吾與みせず)』などがある。

  • 起工*昭和3年10月
  • 開館式*昭和4年5月26日
  • 開館*昭和5年3月
  • 命名*淇水文庫
  • 昭和58年11月15日、蘇峰記念館となる

引用・参考文献
「開館式当日の蘇峰先生あいさつ」,「熊日社説(昭和58.11.16)」

展示資料

【1F】
  • 大江義塾で使用したもの(教科書・出欠簿)
  • 国民新聞
  • 書(蘇峰・淇水・海舟、他)
  • 蘇峰遺愛品(遺髪・羽織、他)
  • 蘆花遺愛品(スケッチ画、他)
  • 写真多数
【2F】
  • 蘆花著作(不如帰、他)
  • 蘇峰著作(近世日本国民史、他)
  • 蘇峰と水俣との関連展示
【その他】
  • 徳富蘇峰より淇水文庫へ贈られた勝海舟宅のイチョウの木2本(前庭・裏庭)
    ※雌…愛郷  雄…望郷(蘇峰命名)

蔵書

【徳富蘇峰】
  • 近世日本国民史(明治書院/大正7年/以後昭和22年まで続刊)
  • 国民之友(1887年/明治文献)
  • 日本の行くべき道(昭和28年/淇水文庫 水俣蘇峰会/※蘇峰口述)
  • 将来之日本(明治19年)
  • 勝利者の悲哀(1952年 昭和27年/講談社)
  • 烟霞勝遊記(大正13年/民友社)
  • 吉田松陰(明治41年/民友社)
  • 大正の靑年と帝国の前途(大正5年/民友社)
  • 弟徳富蘆花(1997年/中央公論)
  • 蘇峰自傳(昭和10年/中央公論)
  • 我が交友録(中央公論)
   他多数
【徳富蘆花】
  • 拾貳文豪第拾巻 トルストイ(明治38年/民友社)
  • 自然と人生(/民友社)
  • 小説富士(/福永書店)
  • 日本から日本へ 東の巻・西の巻(金尾文淵堂/※健次郎・愛による共著)
  • 不如帰
  • 脚本 思出の記(/松竹映書化)
  • みみずのたはこと(昭和34年/角川書店)
  • 寄生木(昭和31年/岩波書店)
  • 徳富蘆花(昭和49年/集英社)
  • 黒い目と茶色の目(大正3年/新橋堂)
  • 靑山白雲(明治31年/民友社)
   他多数
【徳富淇水】
  • 優遊録(上・下/原稿)

その他

入館料 無料
開館時間 9時~16時30分
休館日

毎週月曜日(月曜日が祝祭日の場合はその翌日)
年末年始(12月28日~1月4日)

住所

867-0011 水俣市陣内1-1-1

問合せ先

 徳富蘇峰・蘆花生家 水俣市浜町2-6-5
 電話:0966-62-5899